死に至る病

先週の日曜日は、やっぱり西尾組のお二人さんが定刻に登場。車が到着するのを見て私は全てを悟りました。日曜日は打ち子が来ないことを知っているから、お二人にとっては書き入れ時なのですね。色々と話をしてたけれど、私は挨拶だけ済ませて失礼することにしました。


今週は早上がりというテーマで一節書いてみようと思います。パチンコは座ったとたんに大当たりして短時間でまとまって勝った時は、皆そのことを自慢するみたいですね。あそこで止めといて正解だった。深追いすると全部なくなるから。輪の中では都合の良い話で大盛り上がりであります。そもそも論として、朝一から行かずに途中から出向く人は、一撃の差玉を手にしたとき、それを飲まれて失うことを怖がっている。仕事帰りに遊技して噴いたら、玉が飲まれる前に閉店時間が来る。谷村ひとしさんがいい例。彼が夜遅くから仕掛けるのは、都合のいい回転数で終わってる台に座りたいからと本人は説明しています。良くお考えください。それだったらもっと早い時間から仕掛けてますよ。何故わざわざ閉店間際にするかといえば、それはね!出玉を飲まれるのが怖いからですよ。


あそこで止めといたら○○勝ってたのに!

 

まとまって出玉があったのに、ダラダラ打ってたら結局無くなっちゃった。パチンコは止め時が肝心ね。長い時間やるもんじゃないわ。耳にタコができるくらいこの手の話を聞いたけど、私はこの考えには真っ向から反対である。むしろ長い時間粘らなかったためにデカイ金を手にすることができなかったと嘆くことの方が多い。勝ってる時は長い時間やった方が良いと思う。3時までに5万円勝てるんなら、最後までやれば10万円になるよ。

 


何十年もパチンコとの付き合いがあるけれど、午前中に噴いたときは、長い時間遊技して後悔する事よりも長い時間やらずに後悔することの方が圧倒的に多い。これは私自身の統計的数値に基づく経験則である。その一方で、午前中から躓いたときはほどほどにしておかないと困る。不思議なもんでこういう時は深追いした方が負けを膨らます事が多い。先日私が5/6(土)に遊技した台がそうだった。翌日は客付かず、2日後に朝一597単のあと、2回目が391単。この2発で結構な痛手。こういう展開の時は深追いしない方がいいと思います。3回目には更に躓いて2029回転当たらず。12万円のマイナス。パチンコは常に12間遊技が基本なんですけど、午前中から躓いて、その後も芳しくない時は早めにギブアップした方が良いと思います。

 

負けてるときは、早めのギブアップを!
勝ってるときは、1回目の嵌りを超えるまでは頑張りましょう!

 


今日は私よりちょっと歳が上のパチプロさんのお話しをしてみたいと思います。パチプロのKさんとでもしておきましょう。彼とは2006年の後半によく接するようになったのですが、奥様が海外の方。二人揃って当時は2代目華王(美空ひばり)を中心に稼働。毎日3時から4時くらいまでの半日稼働の割には結構勝っていました。華王は勝ちやすいスペックだったからね。年開けて2007年位までは結構勝ってたと思います。この年はアタックNO.1、初代沖縄、必殺仕事人Ⅲと勝ちやすい機種が目白押しだったから。2008年頃から勝てなくなりまして、段々とこの人は壊れていくのです。2009年にはそれが顕著に表れるようになりました。午前中から当たっときは、ある程度の玉を残して勝ち逃げするクセがついたのです。2009年の4月は、京楽のキン肉マンに夢中。大当たり確率1/317.8で継続率は80%。然しながらT1Yが1000個しかなく、通常時には確変引いても潜伏当たりがメインというかなりの変則機。

 

2009年4月4日(土)、タイホウ熱田店での出来事。この週末は金曜日の履歴と釘の形を確認した時点で、中カドから2番目の628番が大本命台でした。何せ良く回るから。然しながらこの台は、最近いつもKさんが遊技されてるので自分は中カドの627番台に狙いを定めました。妥協した台選びという奴です。このときの様子が下の画像です。売上が18375もあるけど、全貯玉遊技。貯玉は2500個までが手数料なしで以降は1.248倍。従って(18375-2500)×1.248が19812でこれに2500を足すと22312個の消費。67600円のマイナスです。スタートが6.35しかないのに、1日のBサが32965個もある事にご注目。この頃の私は素晴らしきディープパチンカー也。※58回転で当たった奴は電サポ40回転が終了後の確変状態。従って782回転で当たったところは5連荘。この日低確を引いた回数は5回です。

キン肉マン627

その素晴らしきパチンカーを尻目に、Kさんがどうしたかというと、彼の台は朝一40回転くらいのところで確変で当たり13連荘。一気に13000個の獲得です。ところが何を思ったのか、Kさんはここから僅かに3000個ほど飲まれた時点で呼び出しランプを押しました。確か300回転近く回ったとこなんですけど、ドル箱の中に僅かに残った玉をガチャガチャっと揺らしながらイラッとした表情。この時点でかなり嫌気差してたんでしょうね。結局、僅か1万個ほどの戦利品を手にして逃げ出しちゃったのであります。


この日は、本当なら自分が628番台に座りたかったのです。だけどKさんはパチプロだから生活かかってる。この頃のKさんは明らかに勝ってなかったし、それで奥さんが苦悩する姿も私は見ておりました。だからこの日は私の方が先に並んでいたのですが、628番はKさんがやりたいだろうなと思って道を開けたのです。彼のことを思って「どうぞ」とした台がですよ。午前中にちょこっと当たっただけで手仕舞いですよ。「Kさん、あんた午前中で止める程度の仕事なのかい?」。その程度の腹ならば最初から俺がやっときゃ良かったよ。この台は、以降も順調に当たりと連荘を重ね、右肩上がりに3万個超えの爆裂。この日以降、私はKさんとの付き合い方を改め彼には絶対に道を譲らないようにしたのです。

 

この一件にとどまらず、この頃のKさんは人が変わったように早止め、早上りをするようになっていました。生粋のパチプロさんなので、長時間遊技の重要性は理解しているのですが、何故か粘れなくなったのです。翌年の2010年には沖縄で印象的な出来事がありました。この年の3月、私が沖縄の756番を打ってるとき、あとからKさんがこの島にやってきて、背中の738番に着席しました。内心いい奴に座りやがったなと思ってたのですが、打ち始めてすぐ確変を引いて時短中の引き戻しが2回ほどあって10連チャン。羨ましいなあと思って見てたのですが、ここでもKさんはいつものように1箱だけ打ちこんで止めてしまいました。次に座った人が、お座り1っ発を決めてまたまた大当たり10回分くらいの出玉。この人もまともに遊技しないでほどなく止めてしまったのですが、次に座った人が凄かった。兎に角時短中の当たりか200回転以内の当たりしか来ねえんでやんの。早い当たりと連荘のコラボが最後まで続いて58回の大当たり。この日この台は7万個の爆裂。翌日Kさんがこの台の履歴を確認しに来たところを私は見てました。大当たりの回数と特賞間回転数履歴を何度も確認して首をかしげる姿が印象に残っております。よっぽど悔しかったんでしょうね。

 


せっかく偶然のラッキーを手にしたはずなのに。最後まで打てば7万個の可能性があったというのに、自分が手にした戦利品はたったの12000個ですから。結局Kさんはこの後、パチンコでは勝てなくなり廃業に追い込まれます。1人のパチプロさんが羽振りの良かったころから、段々と勝てなくなっていき、最後には廃業に追い込まれるまでの経過を私はつぶさに観察することができました。そこで何を感じたかというと、パチンコで勝てなくなっていく人は皆、徐々に徐々に稼働時間が短くなっていくのですね。Kさん以外にも、パチプロさんの行動変化を目の当たりにすることはしばしばありますが、稼働時間が短くなっていく人は皆勝てなくなっていきます。あれっと思うところで止める姿を目にするようになれば、その人は精神的に追い込まれているということですね。


私はKさんを見て、彼を反面教師にしたつもりでした。


それなのに今の自分は如何ですか?パーソナル環境における今の自分は当時のKさんとあまり変わらないですね。他人のことを非難するのは簡単ですよ。でも自分がその人と同じ道を歩みだしたと気付いたとき何思う。何とかしてその道とは違う道を目指して行きたいと考えるのが自然ですね。ではどうすれば違う道を進めるのでしょうか?私はこれから色々と試行錯誤せねばなりません。

 


(1)短時間遊技による勝利を是としないでください。    
(2)楽して勝つという発想を是としないで下さい。    
(3)パチンコで勝つためには正攻法で向かっていってください。    
(4)長時間遊技が一番大切な事と心得てください。    

 

横綱がどうして立ち合いに変化したら非難されるかを知っていますか?大相撲を見始めた頃、解説の方が綱の心得みたいなことを話してくれるのですが、私はその内容を理解できませんでした。立ち合いに変化しようがしまいが。けたぐりという汚い手を使おうが使うまいが勝てば官軍なのだから問題はないでしょう?そのことにずーっと疑問を感じていました。然しながら最近になって理解できるようになりましたね。立ち合いに変化して勝つことを体が覚えてしまうと、楽して勝つことを能が学習するんですね。そして変化したり引いたりという場面が多くなって徐々に力が落ちていきます。だから横綱は真っ向からぶつかって行って、四つに組んで寄り切りで勝たねばならんのです。苦労して勝つという努力を継続しないと、綱としての力と地位を維持できないのですよ。    

 

死に至る病


早上り、早止めという習慣は本当に怖い病気です。楽して勝つということを覚えてしまうと、パチンコで勝つための大事なプロセスや考え方がズタズタに破壊されます。机上では理解しているつもりでも、いざとなると大脳の指令に背く事ができなくなるのです。パチプロを廃業にまで追い込むこの病気。パチンコにおいての、早上がりは死に至る病とお心得ください。


追伸

分かっちゃいるとは思いますが、この話はある程度「回る」ということが前提です。1000個当たり70回転くらいの回転率で終日稼働は有り得ないと思います。せめて1000個当たり90回転くらいは回らないとパチンコにはならんでしょう。回ってないというのなら換金率を下げてください。先日1000個当たり65~70回転くらいの条件で1300とか1400まで追っかけるという記事を目にしてしまいました。こりゃいかんと思ったので、お節介だとは思いながらもコメントさせて頂きました。パチンコは換金率を問わず、遊技台を問わず、玉貸し単価を問わず。1000個当たり90回転くらいはないと遊技している感覚にはなりませんね。当然ながら、このことが最も重要なことでその次に長時間遊技が求められます。

 

 

コメントを投稿する

Page Top