3倍ルールの落とし穴

今年からパチンコだけでなく、パチスロも視野に入れた戦いを余儀なくされるだろうと思って色々と試行錯誤している毎日ですが、パチスロの性能を考えるに当たり、AT/ART機パチスロの設定6がパチンコではどれくらいの出玉性能に該当するのだろうかということが気になりました。そこで大海物語の出玉率が115%になる為の必要十分条件を計算してみましょう。それが何の為になるのかといわれると微妙ですが、設6に該当する遊技釘調整がどれくらいかを知っておくと店のレベルを判断できる事があります。       

 

大海物語4.5日分の稼動を想定して出玉率を計算。まずはスタートが7.0のときどれくらいの出玉率になるかを計算しました。スタート以外の必要条件は以下の通りです。       
※6ラウンドにつき1個オーバー入賞がある。
※確変中、時短中のアウト玉は回転数*8とする。
※確変ベースは90とする。
※大当たり中のアウト玉はラウンド*9とする。


大海物語100当りのラウンド振り分け
15R確変20
12R確変26
12R単発45
2R確変9


大海物語100回当たった時の総回転数(突確変込)
低確率45回の所要回転数は14400
高確率55回の所要回転数は2002
時短回数は4500×0.73=3285


通常時の回転数は11115回転
電サポ中の回転数は5287回転


出玉を獲得する総ラウンド数は(15*20)+(12*71)で1152ラウンド。6ラウンドにつき1個オーバー入賞があると仮定して計算すると入賞数は(1152*9)+192=10560個。つまり払い出しは10560*14=147840個。そして1ラウンド当りのアウト玉は9個とすると全部で1152*9=10368個のアウト玉。スタートが7のときこれを14.3で割ると725個のヘソ入賞があります。これによる払出しはは2900個です。

 


まずはセーフ玉だけを求めてみます。
大当たり中のセーフ玉
(1)アタッカーによるものが147840個
(2)ヘソ入賞によるものが2900個
(1)+(2)=150749個です⇒A

電サポ中のセーフ玉
電サポ中アウト玉は5287*8=42296個
確B90によりセーフ玉は38066個です⇒B

通常時のセーフ玉
11115*4=44460個です⇒C
セーフ玉の合計数A+B+C=233275個となります。


今度はアウト玉だけを求めてみます。
大当たり中のアウト玉
1152ラウンド*9=10368個⇒D        

電サポ中のアウト玉        
5287*8=42296個⇒E        

通常時のアウト玉        
11115*14.3=158944個⇒F        
アウト玉の合計数D+E+F=211608個となります。        
出玉率は233275÷211608=110%です。        

        
        
大海のスタートが7.0のとき出玉率110%になりました。それではスタートを7.4まであげてみましょう。このときセーフ玉は2900個のところが(10368÷13.5)*4=3072個に増えるだけなので233447個。アウト玉は158944個のところが、11115*13.5=150052となるのでかなり減って202716個。233447÷202716=115%となります。        
※通常アウトは11115を7で割って100掛けた方が正確な数字になります。ですがスタート7=14.3個に1個の割合で入賞。アウト玉は回転数*14.3になるんだよという考え方を理解して欲しかったのでそのように記載しております。   

 

大海物語   
スタート7.0のとき出玉率は110%   
スタート7.4のとき出玉率は115%   

 


つまり大海物語のスタートが7.4のとき、現行パチスロAT/ART機の設定6に近い還元率ですね。スタートが7.4ということは100を7.4で割ると13.5。250を(13.5-4)で割ると26.3/Kという数字になります。これがひとつの目安になるのですが、同じ還元率ですとパチンコは3000回転しか回せないのにパチスロは9000回転回せるから後者の方が圧倒的に有利です。パチスロで設6を打つということは、パチンコに例えれば26.3/Kを3日間連続で遊技するのと同じことですね。さすがにこれだけ大きな期待値を生み出す条件は、パチンコホールも簡単には許容しない。パチスロならせいぜい5台~10台の島なら全6対応あるかも知れませんが、大海物語のように40台も導入した島となると全台スタート7.4は入れてくれません。去年の2月11日が沖縄でスタート7.4、今年の1月3日が大海で7.3を計上。パチンコは横並びで釘調整するから、40台全6並みの対応ということになりますね。これだけの太っ腹営業をする店の目的はただ一つ。地域一番店を目指しているということですね。滅多に享受できない設6レベルのスタートが出るような店は、ギヤマンの鐘となる可能性が高いです。

 

 

設定6レベルの台ならば、パチスロはパチンコの3倍抽選できるので非常に有利。一般的にこの業界が、射幸性能が高く推移してるときはパチスロの方が有利に作用します。然しながら、射幸性能を抑える方向に規則が改正されたときはその関係が逆転しちゃいますね。パチンコは3000回転、パチスロは9000回転。3倍抽選できるということが「あだ」になる。試行回数が増多い遊技機の方が出玉を抑えつけられてしまうのです。

 

(A)9000回転抽選するパチスロで勝ちの上限2万円
(B)3000回転抽選するパチンコで勝ちの上限2万円

 

今後の遊技機業界は、パチンコ、パチスロ共に勝ちの上限を2万円程度にしたいのではないかと思えるフシがあります。上記(A)と(B)では果たしてどちらが出玉率が高いと思いますか?

 


今後は3倍ルールが大きな徒(あだ)となってパチスロユーザーを苦しめることになりそうです。となるとやっぱり営業形態のチャンレンジに期待したいところですが遊技客としては待つばかりではなく、4択の内どれが主流になってもそれに対応できる技術を身に付けておきたいですね。パチスロ設定6の出玉率に相当する大海物語のスタートはどれくらいなんだろうと気になって計算してみましたが、興味深い数字が得られました。スタート7.4という数字は覚えておいて欲しいと思います。

 

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