パチンコ・パチスロの市場規模が前年比16.3%の大幅減　参加人口も減少し1450万人に

社会経済生産性本部が発表した「レジャー白書2008」によると、2007年のパチンコ・パチスロ市場規模(貸玉料)は22兆9800億円で、前年比4兆4750億円(16.3%)の減少。1991年(平成3年)を若干下回る規模となった。参加人口は前年比210万人減少の1450万人に。

年間の平均活動回数は25.6回(前年比2.5回減)、年間の平均費用は10万1500円(前年比1万0400円減)と、ともに減少。1回当たり費用は3960円(前年比20円減)に。
参加希望率(将来やってみたい、あるいは今後も続けたいとする人の割合)も1.4%減少し9.6%となった。

白書では、全国の遊技場数の減少、4号機の撤去・5号機完全移行に伴うパチスロ設置台数の大幅減などの要因を指摘しているほか、手軽に安く遊べるパチンコ・パチスロキャンペーンの実施や低貸玉営業が急速に普及していることを説明。これらの営業施策により新規顧客開拓の効果は出ているものの、市場全体を底上げするまでには至っていないと分析している。

余暇市場全体では、市場規模は前年比5.8%減の74兆5370億円となったが、パチンコ・パチスロ市場の縮小が反映したもので、その他の市場はほぼ横ばい。動物園や植物園などの「身近な行楽系」や、家庭でのテレビゲームなど「インドア系」レジャーに比較的好調なものが目立った。
一人の人が1年間に経験する余暇活動の種目数はこの10年間で約20%減少しており、特に10代で“余暇活動の絞り込み”傾向が強いという。
また、余暇活動の需要構造が、消費者が関心の高い余暇活動に時間や費用を集中させる「選択投資型余暇」へと変動してきていると指摘。特別レポートで需要構造の変化の方向性とその顕在化の方策を分析している。