ウド茂作の模索すること無い日々


考えてみると、目覚まし時計とは損な役回りだ。

毎日毎日、主人を起こしてあげているのに、必ずといっていいほど嫌な顔をされてしまう。

それでも彼(あるいは彼女)は愚痴ひとつこぼさずに淡々と仕事をこなす。1秒に1回、秒針を進める。とてもタフでクールだ。

そんな彼が告げている。抽選の時間が迫っていることを。

 

ホールに到着すると、並びの人数は300人ほど。やれやれ、どうやら今日も日本は平和らしい。

抽選機のボタンをピッと押し、出てきたのは260番。早くも本日2度目のやれやれ。

狙い台には座れそうもないが、とりあえず入場してみよう。残り物には福がなんとやらだ。

 

北斗のシマを覗くと意外にも何台か空いている。狙い台として絞っていた所ではないが、この際贅沢は言えないだろう。

そもそも狙い台に自信などないのだ。環境を重視し、角台に腰を下ろす。

まずは缶コーヒーをひと口。

口に広がる苦みと、打ち始めの高揚感。スイッチが切り替わった感覚がある。さぁ、北斗だ。

 

おは天である。

リセット天井の800Gに到達した。たぶんこの800G間、1回しか天国に行っていない。

おまけに赤7揃いの白オーラと来たもんだ。熱い歓迎に涙が出るね。

 

投資は2万7000円。ついつい考えてしまう…2万7000円あったらなんだってできた。

いや、2万7000円の話はよそう。そんな場合ではない。

宿命バトルでサウザーを撃破すると、なんとレイ共闘である。

こちとら天井赤7揃いの白オーラだ。単発回避だけでもありがたい。

 

…などと考える君は学校の成績は良かったかもしれないが、残念ながらスマスロには向いていない。お利口さんには積み立てをおすすめするぜ。

レイの弱攻撃がラオウにヒットすると同時に下パネルが消灯。

エピソードには突入しなかったものの、無想転生チャンスには突入することができた訳だ。

そう、まだチャンスが訪れただけだ。チャンスが来た時にぼーっとしているヤツこそ最高のマヌケ野郎であることは、俺だって痛いほど分かってる。

その時だ。液晶に「!」ナビが出現した。「へへ、びっくりしてやがる」。

左リールに狙いすましたチェリーは下段に止まり、液晶は砕け散った。無想転生バトル突入である。

もう一度言おう。2万7000円の話は、もうよそう。

 

バトルパート中に引いたリーチ目が何か良い働きをしてくれたのかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。

10連を突破し、20連を突破した。ここまでくれば剛掌波など生温いシャワーのようなものだ。

有利区間のリセットラインといわれている+1950枚を突破し、さらに連チャンが続く。

このATはまだまだ伸びるということが、経験で理解できる。


 

いや、なんか終わりそうだった。

ラオウには一片の悔いもないかもしれないが、俺にはめっちゃある。

首の皮一枚繋がったこの闘い、長くなるぜ。

 

次の次で終わった。

おは天までの挙動。AT中のナビなし中段ベル。台からの少ないヒントを搔き集めると、ひとつの結論に辿り着いた。

ヤメよう。

ここはひとつケンシロウのひそみに倣って、ホール内を歩くことにしようじゃないか。

 

辿り着いたのはアイムジャグラーEX。BIG・REGともに設定6以上の確率で当たっているが空いていたのだ。

…罠か? しかし誰が何のために?

とはいえ懐疑の迷路へ誘い込み、動きを封じることこそが敵の狙いかもしれない。

であれば、あえて飛び込んでみるのもまた一興か。

 

なんとも個性のないグラフを描いて200枚ほどのプラス。いかにもアイムジャグラーという感じだ。

ジャグラーの履歴打ちをするたびに、なにかこう、正解じゃないことをしてしまっている感覚にはなるのだが、しかし僕の人生にいったいどれほどの正解があっただろうか。

きっとまた打ってしまうのだろうな。

 

朝から北斗を打って、そこそこのプラスになり、ジャグラーの履歴打ちで締める。

そんな変哲もない、模索することない1日が、俺は結構好きだ。

日記のネタにはなりにくいのが困りものだがね。

 

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