7.6

この前何気なくXをみていたところ、ギャロの近況を示す投稿があったので注視してみると何と通算3000打席以上の打者で本塁打率ベスト10を公表していましたがその中に彼の数字がありました。ジョイ・ギャロを知ってる日本人が何人いるんか分からんけど、2021年に大谷選手がホームラン・ダービーに出た時一緒に出た選手です。当時はテキサス・レンジャーズで今は無職。元々大型扇風機の彼はホームランか三振かを絵に描いたような人。コンタクト率はMLBで最低の数字を叩き出してるけど、当たればホームランを打つ可能性が高い人。キャリアの打率が0.194しかないので球団を転々として長続きはしなかった。テキサス時代には2年連続でホームラン41本、40本と打った事もある。


この本塁打率というのは、打数÷本塁打の事で


つまり何打数に1本本塁打を打てるかというもので、数字が低いほど良い訳。ギャロは13.79、大谷は13.86ということでギャロが大谷を超えたって自慢してたわけです。
 

 

確かにメジャー150年の歴史の中でギャロが第6位ってのは凄いんですがね。まだ3000打数にも満たないのに9000打数とか1万打数の選手と比較するのはどうかと思いますよ。少なくとも6000打数超えで評価して欲しいんですけど、この中でマグワイアとボンズは薬を使用してたからサンプルからは除外すべきと思う。となると1位がジャッジで2位がルース。確かにアーロン・ジャッジという選手は凄いと思います。


アーロン・ジャッジ11.31
ベーブ・ルース11.76

この二人が突出して
ジム・トーメ13.76
ジョイ・ギャロ13.79
カイル・シュワーバー13.84
大谷翔平13.86


1960年代にヤンキースのMM打線と言われた二人は
ミッキー・マントル15.12
ロジャー・マリス18.55

マリスに至っては普通の数字。だからマリスがルースの記録を抜こうとしたときにはブーイングが起こった訳。61本打った年だけが良くってあとは大した事なかったから。ルース11.76でマリス18.55じゃあねえ。比較にならないよ。近代野球のレジェンドは


マニー・ラミレス14.85
アレックス・ロドリゲス15.18
ケン・グリフィジュニア15.55
デービッド・オルティス15.97
アルバート・プホルス16.25
ジェイソン・ジアンビー16.51


推して知るべし。大谷翔平の13.86が如何に凄いのかを。

 

ジャッジとルースは別次元の世界にいるけど、其れ以外では皆大谷翔平に敵わないのだから現時点では途轍もない成績を残していると言えます。其れに匹敵する本塁打を量産したジョイ・ギャロが大谷を超えた超えたと大騒ぎするのも分かりますけど、彼は今シーズンマイナー契約を破棄して打者を引退し、投手としてやり直すことにしたそうです。ピッチャーとしても158km/hの真っすぐを投げ込み打者を圧倒するので近い将来投手ギャロが誕生するかもしれませんが、これは同時期二刀流ではないものの、遅れ二刀流としてやれれば大したもんですよ。ギャロは1993年生まれで大谷より1つ年上


ギャロの投手転向という話を聞いて当方ぶったまげてる状態

 

 

一方でNPBではどうかというと、断トツで王貞治が1位。2位は田淵幸一。王が10.66でベーブ・ルースが11.76だから王が向こうに行ったらどうなるんだろうと思って悶々としたけれど、当時王がメジャーに行ってもそれほど打てなかったと思う。年間30が関の山。其れは後楽園球場とMLB球場では広さが全然違うし、MLB球は飛ばない。NPB球はよく飛ぶという点でも条件が違うから。そのNPBでも落合は14.95しか打ててない訳だから推して知るべし。落合に至っては20が関の山。


そんな訳で日本でやってた頃の松井秀喜と同じペースで、向こうで本塁打を量産し続けてる大谷選手は素晴らしいと思うけど去年くらいから大谷選手の活躍を観る機会が減っています。私の目にはドジャースに来てからの活躍よりもエンゼルスにいたときの方が輝いていたなと思ってるし、事実印象に残る試合もエンゼルス時代のものですけど、其れは何故かというと彼の打順に関係があるでしょう。


1番大谷翔平など観たくない。


彼を3番に座らせてくれ。34試合も消化して15打点しかないなんて酷過ぎる。私が今までに観てきた中で思い出に残る名シーン。名試合が3つあります。其れは去年の40-40でもなく50-50でもありません。全ては2022年に起きた出来事なのですが、投手として完璧なピッチングを魅せたのがひとつ。あとは逆転同点のスリーランホームランを打った試合。この年は私がサラリーマンを引退して午前中は毎日余裕があったから、LAAの試合を観る機会が多かった。こういうのはやっぱり自分がリアルタイムで観ていないと印象には残らない。2022年の6月から9月までは本当に観ていて楽しかったけど、其れはやっぱり大谷選手が3番を打っていたからですね。2022年は9番にデービット・フレッチャーがいて1番テーラー・ウォード。2番トラウト、3番大谷、4番レンフィーフォ。2023年には9番にアーシェラがいて、1番ウォード、2番トラウト、3番大谷、4番ドゥルーリー。フレッチャーとかアーシェラは打率が高かったから良かったし。トラウトは打率も高いし選球眼が良いので四球も多い。ランナーが溜まって大谷に回ることが多かったので見せ場はいっぱいあった。投手としての最大の見せ場はオールスター前までに9勝してて、オールスター後の試合で10勝目を賭けて戦ったツルーイスト・パークでのパフォーマンスですね。


2022年7月22日ツルーイスト・パーク。VSアトランタ・ブレーブス戦

 

この時は既にトラウトが離脱。1番に大谷が入ったけど2番ウォード、3番レンフィーフォ、4番ウォルシュではあまりにも弱い並び。得点能力がなかったので投手として大谷は絶対にゼロで押さえなければという余計な重圧があったから、この試合は初回からスライダーの連投で力を振り絞りました。その結果6回までは強力なブレーブス打線を完膚なきまでに封じ込めましたが味方の援護が全くなくて6回まで0-0。点が入りそうにないんで初回からスライダーを多投した大谷の指先には握力がなくなってるのでは?って思った7回の裏。先頭のダンスビー・スワンソンに投げたスライダーがインコースから曲がってこずにすっぽ抜け。嫌な感じのすっぽ抜けで四球を出したかと思うと、次のマット・オルソンに投じた真ん中からインコースに入ってくるのを完璧に捉えられました。


0-0の均衡を破るライトスタンドへの豪快なホームラン


これ以降
オースティン・ライリーに右前打
トラビス・ダーノーにも右前打
エディ・ロザリオにも右前打でタイムリー0-3
マイセル・オズーナはセンターフライに打ち取りましたが
オルランド・アルシアにレフトスタンドに運ばれて0-6


6回までは1安打くらいの完璧な投球でしたけど7回の裏に一気に6点取られました。


この試合はエンゼルス打線がもっとマシだったら大谷投手は勝ち投手の権利を手に入れてマウンドを降りたと思うんですよね。打線が良いチームであれば、初回からそんなにスライダーを投げなくても良かったしもっと気楽に投げられた。トラウトが離脱してからのエンゼルス打線は以前にもまして点が取れなくなっていたので、大谷自身も1点もやれないぞという思いで初回から飛ばしたと思います。真っすぐ、ブレイキング、魔球と色々と球種は持ってるけど彼の中で最も被打率が低いのはスライダー(スイーパー)だからその球を多投した。スライダーは肘に負担がかかるけれど、エンゼルス打線は点が取れないからそんなこと言ってる場合じゃないってことで肘を酷使し、指先の握力がなくなっていきました。真っすぐは球をV字型にホールドするからそれほど問題ないけど、スライダーは中指と人差し指でボールに指をかけるからホールドするのに力が要る。前半はスライダーの指のかかりが良かったけれど、徐々に投げ過ぎが効いてきて後半は球をホールドできなくなっていった。其れが


7回裏のフォアボール


右バッターのインコースから真ん中に入ってくるはずのスライダーがすっぽ抜けてあわやデッドボールというほど球が抜けてフォアボールになった。この時テレビで観ていた僕は危ないなと感じたよ。もう限界だ。


前半スライダーを多投した大谷投手の指先は力が入らなくなってました。替えた方がいいなって思いましたけどまだノーアウト1塁だし、何よりも替えるピッチャーがいない。その次の打者マット・オルソンに投じた何球目かがスライダーで其れをものの見事にライトスタンドに放り込まれました。ここまでだったと思いますね。エンゼルスがもっと強いチームだったらここまで無理して投げなくても何とかなった試合なれど、この1打を皮切りにして、連打連打連打のちスリーランホームランで一気に6点を奪う猛攻をみせました。


弱者と強者の差を見せつけた試合。


ただ単に大谷が途中まで良いピッチングをしてて7回に一気に崩れたっていう単純なことじゃない。大谷の指先は限界に達していましたが、そうさせたのはあまりにも弱いエンゼルス打線とブルペンのデキ。ブルペンには信頼度の高い投手などいない。大谷投手が9回までゼロで抑えないと勝てない相手。だからこそ初回から力を振り絞って、強力ブレーブス打線を相手に力投した。静まり返ったトゥルイーストパークの観客が総立ちで弾けたのがマット・オルソンの2ランホームラン。あの時の現場の雰囲気は筆舌に尽くし難い。これが弱小球団で孤軍奮闘する敵軍エースの力投を打ち破った常勝軍団の本拠地の熱量ですよ。オールスターまでの戦い方は5割いくかどうかでPSに残るかどうかの瀬戸際。そのオールスター明けの第1戦、敵地で王者ブレーブスに勝たなければ今年もポストシリーズには進出できないという大谷の悲壮感がひしひしと伝わってきた試合。だからこそこの試合がエース大谷としての最高の試合だったと私は思っています。


印象に残る試合でした。
 

 

お次は時を遡ること1ケ月前、2022年6月21日のことですが、この試合はカンサスシティ・ロイヤルズとの試合エンゼルスタジアム。前半から打ち合いになって9回の裏を迎えて10対7でロイヤルズ優勢。ここで最後の守護神スコット・バーローが出て来ましたけどワンアウト1、2塁のチャンスを作って大谷の打席を迎えました。この日の大谷はここまで犠牲フライと3ランホームランで4打点。ここで1発打ってくれればという局面で


ライトスタンドの無観客席ゾーンに飛び込む特大のホームランでした。


10対10になって鳥肌が立ちました。ロイヤルズはピッチャーが良くないので大谷選手も対戦成績は抜群でしたが、相手の抑えのエースから9回裏に同点スリーランを打つってことは滅多にないことなのでテレビで観ていた私は大喜び。この試合は延長に入って先に2点取られてしまい、その裏チャンスでまたしても大谷に打席が回ってきたのですが犠牲フライで12対11。あと1点届かずに負けてしまいましたが、この日大谷はキャリア最高となる1試合8打点。二刀流をやる選手として1試合8打点はベーブ・ルースの7打点を超える過去最高の記録となりました。


この試合は1番ウォード、2番トラウト、3番大谷、4番ウォルシュということで

大谷選手は3番に入ってますよね。3番バッターにはチャンスで回ってくることが多いのです。

 

 


思い出に残る3試合。最後は2022年の8月31日。エンゼルスタジアムでヤンキースとの戦い。


この試合はヤンキースのエースゲリットコールが絶好調でエンゼルス打線は完璧に封じ込まれていました。前の日にアーロン・ジャッジにホームランが出てヤンキースの勝利だったけど、今度は大谷がやり返す番です。多分朝からはパチンコに行ってて途中からこの試合を観始めたと思うけど、ゲリット・コールの真っすぐは球速よりも威力を感じ大谷がこの球を打つのは無理やなって思ってました。テレビをつけたのが多分6回の裏辺り。ツーアウト1、2塁で大谷が打席に入りました。外いっぱいに投げ込んでくるコールの球は火の玉みたい。こんな球は打てんわって思った矢先の何球目か。ほぼど真ん中のストレート。158km/hの真っすぐを完璧に捉えると打った瞬間其れと分かる当たり。バックスクリーンに飛び込む逆転の第30号スリーランホームランでした。

 

大谷の一振りで勝った試合。


ゲリット・コールもブーン監督も其れを感じたと思うけどこのホームランが私が1番好きなホームランですね。去年の40-40の時のグランドスラムよりも、50-50のホームランよりもこれが好き。自分がリアルタイムで観ていたということもあるけれど、こういうのは実際にテレビで観ていた方が印象に残るというもんです。何よりもシチュエーションが素晴らしい。負けている時ランナーが二人いて、相手が絶対に打てないようなゲリット・コールだから。勝負強いバッティングをしてくれたと思いますね。だからエンゼルスにいたときの方が、勝負強さを発揮した。

 

だからエンゼルスにいたときは結構勝負強いバッティングをしてて、私がテレビで観てる時。ここで打ってよって場面で何度も大きなホームランを打ってくれました。其れがドジャースに来てからは????何でこんなに打てんかね?この記事を書いている時点では


135打数40安打⇒0.296
本塁打10
打点15
得点38


135打数で10本塁打は決して少ない訳じゃありませんよ。キャリアの数字が13.86打数に1本だから。135÷10は13.5なので今までとほぼ同じペースで打ててるんですけど、私にとってはその内容が問題です。ランナーがいる時に打ててない。今までもホームランが打てない時は何度かありました。ヒットは出ててもホームランが出ないと彼は不調と言われるのでそういう意味では過去に2回ほど大きなスランプを経験しています。1度目は2019年の夏場。2度目は2022年の9月以降。
 

 

7月27日に15号ホームランを打ってから19試合音無しの構え。この時は休みが1回。代打として使われたのが3回あったので19試合は言い過ぎだけど実質15試合くらいは出なかったですね。


63打数ホームランがゼロ
 

 

お次は2022年の9月11日以降。その年はついにホームランは出ず。翌年の3試合目に出てますから都合25試合音無し。


96打数ホームランがゼロ


だから今年もね。ホームランが出なかったとしてもおかしくはないんだけど、こういう時期ってのは案外打率は高い。どちらも3割以上打ててるのでコンタクトはしてると思う。ただし打球角度が上がらない。これは引っ張りの意識が強すぎるから。ドジャースに移籍してからは、大谷選手の打球方向が随分と右寄りになりました。LAA時代にはもっとセンターから左方向の打球が多かった。何よりもデビューしたての彼はエンゼルスタジアムの名物ロックパイルに立て続けにホームランを打ち込んだので、松井とは違う何かを感じましたけど、この頃は本当に左中間へのホームランが多かった。引っ張るというよりかは引きつけて打つ。弓矢を放つように


其れが今では右方向へのホームラン比率が高いので打球角度が上がらなくなっています。

 

打者は引っ張った時の方が打球角度が下がります。野球経験者にしか分からぬ言い分ですが、打球方向が右から左に行くにつれ打球がライナー性からフライ性に変わるってことは今までに経験しております。これに関しては王も松井も大谷も例外なくそんな感じ。だから毎年4月、5月の大谷選手は引っ張りにかかる傾向にあるみたいですが、エンゼルスデビューの年はそうではなかったのでここ数年間で彼自身に何か変化があったんでしょうけど、其れが去年から特に右方向への打球が増えているように思います。


63打数ノーアーチ、96打数ノーアーチの時は打率は高かったという事実。

去年も今年も春先はホームラン少ないけど、打率は高いという事実。

 

野球はホームランさえ打てればいいってもんじゃないから
(1)打球速度
(2)打球角度(バレル率)
(3)コンタクト率⇒1-三振率


この3つで評価される。
松井はコンタクト率8割⇒10打数で2三振
大谷はコンタクト率7割⇒10打数で3三振
ギャロはコンタクト率6割⇒10打数で4三振


具体的にいうとこんな感じ。コンタクト率が高くて、打球速度と打球角度が良ければ最高に良い選手だけど全部が揃う選手ってのはベーブ・ルースの時代にしかいない。ルースのコンタクト率は84%だったけど、あの時代にスプリットはなかったからね。今の時時代と比較するのは無理だけど、アーロン・ジャッジでさえコンタクト率は6割6分程度。だから大谷選手くらいのバランスが最高に良いと思う。


(1)松井HR率25.12⇒コンタクト率84.7%
(2)ルースHR率11.76⇒コンタクト率84.2%
(3)大谷HR率13.86⇒コンタクト率70.5%
(4)ジャッジHR率11.31⇒コンタクト率66.5%
(5)ギャロHR率13.79⇒コンタクト率55.0%
※コンタクト率⇒(打数-三振)/打数


ホームランを狙えばコンタクト率が下がるし、コンタクト率を上げようとすれば当てに行くからホームランの数は減少する。両者の矛盾に逆らったのはルースだけなんで、彼が野球の神様ってのはよく分かるけど今の時代とは野球の質がかけ離れてるので同じモノサシで比較は無理でしょう。となると

コンタクト率の序列が松井>大谷>ジャッジ
HR率の序列がジャッジ>大谷>松井ってのも理解できる。


でもこの数字をよく見るとホームランを打つ可能性だけを考えるとギャロの数字が突出してるってのも分かる。ホームラン以外は全てを犠牲にしてきたんじゃないかと思うほどのアーチストですがここまでコンタクトが下がると確かに打率は低いし監督の信頼は得られない。ブンブン丸で三振ばっかり、打率が2割もいかないようではお話にならない。ヤンキースに移って以降は2割どころか1割6分くらいまで落ち込んでいたのでそんな選手をスタメンで使いたくはないですが


三振以外でのホームラン率は
アーロン・ジャッジ⇒7.54打数に1本
ジョイ・ギャロ⇒7.58打数に1本
大谷翔平⇒9.8打数に1本


ギャロの数字はとんでもないですね。これを見てると人間の能力というのはバットに当たった打球がホームランになる割合は1/7.6が限界なんだろうなあって思うけど、さすれば大谷選手はこれからもまだまだ伸び代がある訳。今のコンタクト率をこのまま継続してホームラン率だけが向上すると凄いことになるんだけれど、其れを実現するためにはやっぱり打球角度がモノを言う。

 

LAA時代よりもLADに来てからの方が右方向の打球が多くなりました。


この原因は正確には私には分からないしご本人にも分からないかもしれない。然しながらはたから見てるとLAA時代と今とで1番大きな違いは打順でしょうね。LAA時代には2番トラウト、3番大谷。トラウトが不在の時は2番大谷、3番はウォルシュかレンドーンかドゥルーリー。まあレンドーンがいたのは春先だけだから殆どその打順はなかったけれど。2022年に思い出に残る勝負強い打撃を披露してくれたのは彼が3番に居た時だから推して知るべし。1番に座ると引っ張りが強い傾向があるのはランナーを帰そうという意識よりも自分が塁に出てという俺が俺が意識が働くのかも知れない。ベッツが1番の時にも引っ張って走者を進めようとしてたけど、今は1番でも引っ張る意識が強く出ている。其れが故に春先によく見られるライナー性打球なのですが、これがもうちょっと捕手寄りで捉えて反対方向に打ち返すようになれば自然と打球は上がります。3番に居座るとランナーが溜まって打席が回ってくる機会が多くなる。走者を帰すためには打ち気にはやる大振りよりも、引きつけて強く打つスイングになるのかなあというのが私の意見。其れが正しいかどうかは分かりませんが、LAAにいた頃は3番を打つ機会が最も多くて、センターより左の打球が多かったし勝負強い打撃もできていた。


ここで打ってくれよという期待に応えるには


1番打者よりも3番打者ではないのかね?

 

今のMLBの野球では大谷選手に1打席でも多く回したい。其れがチームの得点能力につながるというロジックですが、この考えの中には選手のモチベーションとかメンタルが考慮されていません。其れが故に打球方向の変化に対して正しい処置ができないんでしょうけど、統計分析した結果では打球方向とバレル率の相関関係が明確になっているのだから効率の良い攻撃打順というものを考えて頂きたいですね。ロバーツ監督の考えでは


700打席
四死球100
200安打
本塁打60、二塁打30、三塁打10、盗塁50


本塁打60⇒無条件に得点
得点圏90⇒50が得点
1塁釘付け150⇒50が得点
出塁300に対して得点が160となる。
去年は出塁284に対して得点が134

 

分からなくもないですけど、大谷選手に得点を求めるのであれば、大谷選手に打点は求めないという事になり相手チームに楽をさせることになりはしないかと心配です。金か江戸男を1番に置いて2番ベッツなら大谷の打点は飛躍的に増えると思うので結果的には大谷の打席数を減らしても、チームの得点はUPするはず。其れがチーム力の向上にもつながるけれど、大谷自身の打球の方向にも影響を与えると思うので是非ご検討願いたい。


金⇒キム・ヘソン
江戸男⇒トミー・エドマン


実をいうとキャリアの平均値では大谷選手のコンタクト率は70%で、除三振ホームラン率は9.8なんですけど、去年の実績ではコンタクト率はもっと上がっていて75%もあるんです。


2024年
636打数、三振162、本塁打54⇒除三振打数474
コンタクト率は75%で、除三振ホームラン率は8.78


2021年には
537打数、三振189、本塁打46⇒除三振打数348
コンタクト率は65%で、除三振ホームラン率は7.56
ジャッジとギャロに匹敵するような除三振ホームラン率を実現できているんです。


去年のコンタクト率を維持しつつ、除三振ホームラン率を2021年並みにすることができれば
2025年には
630打数、三振158
これで除三振ホームラン率が7.6ならば
472÷7.6⇒本塁打は62本

 

これが今年大谷選手がホームラン60本打つといった根拠です。どうやら除三振ホームラン率ってのは7.6が人間の持つ能力の限界だと分かりました。其れに対してコンタクト率は技術の向上で55%⇒65%⇒75%と伸びてくことも分かりました。


(1)打球速度
(2)打球角度
(3)コンタクト率


この3つの条件でホームランの数は決まります。大谷選手は現状アーロン・ジャッジよりも打球速度が速くて、コンタクト率も高いです。負けてるのは打球角度だけなので、これをどうにかすればもっと上にいけるんです。そして彼が1番に座った時は右方向の打球が多くなるし、そうなれば打球角度が低くなる。だからこそ打順の重要性を説いてるんですけど、3番に座った時に彼の能力は最大限に発揮されると思う。

 

エンゼルス時代の得点圏打率を思い出して欲しい。

エンゼルス時代の勝負強い打撃を思い出して欲しい。

彼は確かに勝負強いバッターだった。其れが今では勝負に弱い打者になってしまっている。


打順との因果関係を説く重要性。分かって欲しい。


そして今日のお話では7.6が人間の限界であることも覚えて帰って欲しい。

※ベーブ・ルース
コンタクト率84.2%
ホームラン率11.76
除三振ホームラン率9.90

※王貞治
コンタクト率85.7%
ホームラン率10.66
除三振ホームラン率9.14

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