26Rosterと40Roster

この前ドジャースのアクティブ・ロスターと40ロスターについて色々と書きましたが、一部誤りがあったので本記事で訂正させて頂きます。ドジャースの公式サイトを見ると其れについて詳しく書かれておりました。この前の記事を書いてる段階でかなり不安な部分があったのでどうかな?って思ってたんですけど記事の内容については概ね言いたいことは伝わってると思う。ルールとか制度に関しては不備があったけど、総論では間違ってないはず。そのルールと制度についてこの前の内容を少し訂正します。
 

 

これが投手です。投手陣だけで33人囲ってますけど、このうちの14人が怪我人です。そしてこの33人の内の23人が40man-Rosterだし、その内の13人がActive Rosterです。


投手健康13人(アクティブ)
投手健康6人(40ロスター・プロスペクト)
投手怪我4人(40ロスター)
投手怪我10人(長期離脱者)

どうやIL-15は頭数に入るけど、IL-60は頭数に入らないという事です。

 

捕手に関しては3Aからダルトン・ラッシングを上にあげたので、控え捕手のオースティン・バーンズがDFAとなりました。怪我人は今のところいないけど、この前まで負傷していたエドマンとTヘルナンデスの代りにジェームズ・アウトマンとキム・ヘソンをメジジャー昇格させていました。両名が怪我から復帰したことにより、アウトマンは3Aに逆戻り。キム・ヘソンは下に落とさずに残したためクリス・テイラーがDFAとなりました。


投手健康6人(40ロスター・プロスペクト)
野手健康4人(40ロスター・プロスペクト)


バーンズ、テイラーともに上記プロスペクト10人よりも貴重な戦力だと思えば残されたでしょうが、若手有望株は誰かが怪我をすると試合に出場させて経験を積ませたいという事と、7末までのトレード期限内にトレード交換要員になることが考えられるので貴重な戦力。この10名には勝てず41人目以降の選手となったためDFAなのでしょう。


という事で実質ドジャースは50人の支配下選手がいます。
33人⇒投手
17人⇒野手

ただし投手33人の内14人が怪我人。
投手19人⇒アクティブ13、其れ以外6
野手17人⇒アクティブ13、其れ以外4


トレード交換用の貴重な「タマ」になる若手プロスペクトはプロテクトからは外れにくいので、メジャー経験の長い野手は実質13人の枠から漏れてしまうとDFAのピンチです。投手には其れなりに枠に余裕があるけれど、野手に関してはほぼ余裕がないってことが分かるでしょう。アウトマン、キム・ヘソンはメジャー経験が乏しいためまだまだ26と40の枠を行き来することはできるでしょうがマンシー、ロハス、コンフォートは現時点でもかなりピンチです。


40man Rosterの内
アクティブ・ロスター26人は試合に出る選手
残りの14人は普段は3Aの試合に出ています

アクティブ・ロスター枠の選手に怪我人が出ると、メジャーに昇格して一時的に試合に出ます。そこで実績を残したキム・ヘソンは13人枠を勝ち取ったけど、実績を残せなかったアウトマンはまた下に落ちたってことですね。都度上と下を繰り返している内に、試合に出てチャンスをつかみ取った人はメジャーの舞台で活躍することができるけど、この場合誰かがDFAの危機に晒される。非常に厳しい世界だと思いますよ。
 

 

この10人が現時点での若手プロスペクトです。コンフォートの成績が抜群に悪いので、有望な外野手をトレードで補強しようとするとこの10人の中から誰かが交換要員。投手のニック・フラッソと野手のアウトマンを放出して他球団の外野手を連れてくるってことはあるかもしれません。

 

赤で囲ったメイ、カーショウ、ナック⇒この3人はグラスナウ、スネル、佐々木が怪我から復帰すれば交代となると思います。メイは独特の変化球で打者を支配するけど、その制球が難しいが故安定感に欠ける。恐らくはトレードされるのではないかと思います。カーショウの球威は以前とは比べようもなく。この前観た感じではこの先もメジャーで通用しないので、今シーズン限りでの引退を考える時期。ランドン・ナックに関しては以前から指摘しているようにリリースポイントが早過ぎてダメ。球威は其れほどないくせに全体的に球が高いので被本塁打率が非常に高い投手。


青で囲ったガルシア、サウワー、トレビーノもトライネン、コーペック、フィリップスが怪我から戻れば交代となると思います。トライネン、フィリップスのスイーパーは右打者は殆ど打てないので貴重な戦力だし、コーペックの剛腕は言うまでもない。そしてこの50人の中で最も貴重な戦力になり得るのが大谷選手ですね。彼だけは特別なTWPだから。

 

3月、4月までは中6日で戦いました⇒先発6、ブルペン7
5月以降は中5日で戦うと思います⇒先発5、ブルペン8

大谷選手が投げると
先発陣を6人としても⇒ブルペンは8人用意できる。


何故ならば彼はTWPだから。アクティブ・ロスターの投手13人枠には入らずに先発投手として投げることができるから。だから彼を救援として使えとか抑えとして使えとか言う人がいるけれど、彼は先発として使った方が付加価値が高い。勿論大谷選手以外で能力の高い先発が6人いれば大谷ブルペンでも良いけど、なかなか6人は集まらない。

 

山本
ゴンソリン
グラスナウ
スネル
佐々木
大谷


先発を6人用意。中6日で休養十分で起用すると先発投手の健康は保たれるし球威も安定する。にもかかわらずブルペンを8人確保できるからブルペンも疲弊しない。他のチームなら先発6人とすればブルペンが7人しか使えないのに、ドジャースだけは例外となる。これが大きなメリットだ。26人のアクティブ・ロスターがドジャースでは27人のアクティブ・ロスターとなり優位にレギュラー・シーズンを戦うことができる。素晴らしい。


この記事を書いている時点では50試合を消化
ドジャースは31勝19敗で乗り切りました。この数字には満足していますが、この先はどうなるか分かりません。


ここからの約1ヶ月。26試合が今年の肝になりそうです。
NYM×3連戦(敵地)
CLE×3連戦(敵地)
NYY×3連戦(本拠地)
NYM×4連戦(本拠地)
STL×3連戦(敵地)
SD×3連戦(敵地)
SF×3連戦(本拠地)
SD×4連戦(本拠地)


この26試合ピッチャーの良いチームと対戦することになるので非常に厳しい1か月間。

 

毎年6月には本塁打を量産してるから、大谷さんの季節が来たー!って思ってる人も多いと思うけど、私はそうは思っていない。常に悲観的に見る方だから打てないと思う。この26試合で本塁打を量産できれば今年は◎だけどどうかな?ドジャースとしては正念場。正直この26試合が始まる前に投手大谷が復活して欲しかったけど其れは叶わず。

 

76試合を終わった時点でどうなるか?26試合を15勝で乗り切って欲しいけど

46勝30敗⇒勝率.605(15)
45勝31敗⇒勝率.592(14)
44勝32敗⇒勝率.579(13)


この辺でいければ良いけど、この間の勝率が5割を切ったら今年のV戦線は危うい。パドレス、ジャイアンツどころかダイヤモンドバックスにすら捲られる。この26試合で大谷選手は10本塁打くらいしないとかなり厳しい。2025年MLB使用球は飛ばないボールを使っているという疑惑がある為あと少しで本塁打という奴が入りません。大丈夫でしょうか?かなり不安です。


MVP争い各チームの主力
フランシスコ・リンドア(NYM)
196打数56安打.283、HR9、塁打95、得点30、打点29
ファン・ソト(NYM)
177打数43安打.243、HR8、塁打76、得点33、打点21
カイル・シュワーバー(PHI)
180打数46安打.256、HR17、塁打103、得点38、打点37
PCAアームストロング(CHC)
197打数55安打.279、HR12、塁打109、得点38、打点39
フェルナンド・タティス(SD)
183打数53安打.290、HR12、塁打97、得点37、打点27
コービン・キャロル(AZ)
209打数58安打.278、HR15、塁打124、得点40、打点34
大谷翔平(LAD)
194打数59安打.304、HR17、塁打127、得点52、打点31


50試合消化時点ですから全てを3.2倍すると概ねの数字が出るかと思います。これを見ると大谷選手は打点の数が異常に少ないけれど得点の数が異常に多いって感じですかね。年間100打点ペースなので寂しい限りですけど、大体1番に専任した打者は100打点すら上げるのは難しいし、1番打者で初めて100打点を越えたのはリンドアじゃなかったかと思うんですけど、私の記憶によると1番専任で100打点はリンドアとアクーニャJRくらいです。MVP争いの有力だと思われていたメッツのソト選手は悲惨な成績。元々守備は下手だし、肩弱いし足も遅い。こんな選手を獲るくらいならテオスカー残した方が良いと思っていたけどさもありなんですね。其れで今年も大谷選手がMVPに輝くのかどうかとなるとこの先分かりませんが、私は獲らなくて良いと思ってます。去年は移籍1年目で尚且つDH専任という事で、ちょっとでも中途半端な成績なら思いっきし叩かれたと思うんですよね。だからこそ去年は打者として最高の数字を残して欲しいと思ったし三冠王を獲るくらいの成績が欲しいと思っていたけれど、去年の圧倒的な活躍で今では誰もが


ドジャースのDHは大谷さんに任せるよ


ってなったと思う。其れが故に今年は打撃部門のタイトルは獲る必要はないと思うし、年間60本塁打くらい打ってくれればそれでええっすよ。其れくらいひとつの球団のDH枠をひとりの選手が独占するってことはレアなケースだし本来ならやらない方が良い。去年DHで圧倒的な数字を残したから、今年は打撃部門は適当にやって貰ってあとは投手として以前の輝きを取り戻せるようにやって頂きたい。今くらいの数字でも大谷選手にDH独占には誰も文句を言わんから、打者としてはこのままのペースで残りの2ヶ月でピッチャーって感じ。その時に大谷選手の球威が戻るのか否か?

 

去年のウォーカー・ビューラーを見てると160km/hの真っ直ぐはおろか打者を抑えるのも難しいレベルだったので、ダミだこりゃって思ったけどTJ手術2回やった投手は復帰後に元の球威が戻るとは限りません。今年はBOSTONで活躍してるけど、正直昔のビューラーには程遠いから大谷選手が投手復帰してもビューラーみたいになるんかな?という不安は大いにあります。その一方で、TJ2回の手術をしたけれど完全復活したのがネイサン・イバルディ。彼は去年も良かったけど、今年も今のところは


今シーズンのイバルディは
4勝3敗。防御率1.60
投球回数67と1/3で被安打44、被打率.183
奪三振71で与四球9⇒K/BB7.89
クオリティスタートが72.7%


CYヤング賞を獲ろうとかいうほどの完全無敵の内容です。


山本由伸が
5勝3敗。防御率1.86
投球回数58で被安打35、被打率.172
奪三振68で与四球18⇒K/BB3.78
クオリティスタートが60%

 

山本よりも良い内容で投げてるので完全復活といって良いでしょう。果たして投手復帰した後の大谷選手が、ビューラーのようになるのかイバルディのようになるのか?どうなるかはまだ分かりませんが、彼がもし以前に近いレベルのピッチングができるのであれば今のドジャースにとっては非常に有り難い存在になる。投手の枠は13しかないのに、大谷さんが投手をやれば先発6+ブルペン8にもなるし、先発5+ブルペン9にもなれる。このアドバンテージが最大限生かされるのは夏場の7月8月だと思う。9月に入れば


September Rosterといってアクティブの枠が26⇒28に増えるから。


投手14、野手14人となって戦えるようになるから9月になると、強いチームはより強く。弱いチームはより弱くなり後半の追い込みでポストシーズンを勝ち取るチームが生まれます。従ってドジャースとしては9月に入る前に、TWPの最大のメリットを生かして戦いたいから7月8月には投手大谷の復帰が持ち遠しい訳です。去年DH専任で結果を残したから、これからは大谷さんは打者専任で良いよという意見をよく耳にするけれど大概にしろよと言いたい。彼はTWPという位置づけなのだから。


TWP⇒Two Way Player


投手でもなく、野手でもなくDHでもなく彼はTWPなのです。


この前の記事と本日の記事を読むと、大体ロスターに関する疑問は取り除かれると思います。私自身も今イチ分かっていなかった26ロスターと40ロスターの違い。26ロスターは平たく言えば試合に出れる選手だけの事だから絶対にここには怪我人はいない。26ロスターの野手が怪我をすれば40ロスターの誰かを昇格させる。その選手が活躍すれば、元々怪我をしてた選手が復帰した時選手の入替えが有り得るし、万が一ベテランが外されるようなことになれば下には落とせないからDFAになってしまう。


Good by Austin Barnes
Good by Chris Taylor

そして

Welome to TWP Shohei Ohtani.

コメントを投稿する

Page Top