架橋

 

ポストシーズンピクチャーが埋まって参りました。


これまでは序の口。これからが本当の熾烈な戦いです。とはいうものの、LADとしてはディビジョン・シリーズが最も厳しい戦いだったかも知れませんがね。フィラデルフィア・フィリーズ。2008年に赤鬼マニエルが指揮官としてチームを率いてワールド・シリーズのチャンピオンとなりました。翌2009年もWSに進出しましたが、其れに立ちはだかったのが松井秀喜でしたね。そのあとちょっとした低迷期があったけど、トムソン監督が就任してからまた強豪チームとなり、今年に関しては最もワールド・チャンピオンに近い存在だったと思うし、チームもファンもそう思ってたハズ。俺たちが1番強い。


クリストファー・サンチェス(ドミニカ)
ヘスス・ルサルド(ペルー)
ランヘル・スアレス(ベネズエラ)

左の3枚が強力。それに加えて中継ぎの
マット・ストラーム変則左腕
ジョアン・デュラン剛球100マイルのスプリット


兎に角左の3枚に大谷選手はキリキリ舞い。18打数1安打で9三振。


戦前に私は大谷選手に本塁打なんて期待すなって書いたと思うけど、実際にそうなったでしょう。この3人から打てるはずがないと思ってたし大谷以外でどれだけ点が獲れるかって事と先発3人に期待した結果、奇跡的にPHIを撃破しました。この段階でリーグ・チャンピオンシップ・シリーズに進出できるのは4チームに限られたわけですけど、今年はその中に今まで1度もWSに勝った事のないチームが2つあります。其れはどこかと言うと。

 

 


 

シアトルとミルウォーキーですね。
 

 

ミルウォーキーはドイツ系移民の街。ドイツ人が大好きなビールをこの町の産物として作り出し世に広めたのですがここミルウォーキーとミュンヘンとサッポロの緯度が近いということ。ビール作りにはこのくらいの緯度が丁度良いってことでビール醸造が盛んになったと聞きましたが、醸造⇒BREWERということで其れがチームの名前になっています。1960年代にチームができて60年近くワールド・シリーズの賜杯を手にしていないのは金で栄冠を手に入れようとはしなかったから。金にものを言わせて戦力を強力にしてきたNYYとかNYMとかLADとは全く違う。


其れゆえに今年に賭ける思いはファンもチームも球団も悲願だと思うけど


其れに立ちはだかるのがロサンゼルス・ドジャースってことになるのかな?レギュラーシーズンLAD対MILは後者の6勝0敗と圧倒したけれど、その時と今とでは事情が違う。ブルペンに弱みを見せたドジャースがロバの悪采配もあってボロ負けしたのが7月の6試合のこと。とはいうものの、この6試合は殆どが2点差以内の接戦でどっちに転ぶか分からない試合ばかりでした。ブルペンがもうちょっとマシなら3つくらいは勝っていた。


7月8日⇒9-1でMILの勝ち
先発山本とペラルタ。山本が初回にテオの拙い守備もあって5失点(自責3)。大谷は4打数2安打

7月9日⇒3-1でMILの勝ち
先発カーショウとミジオロスキー
初回大谷の先頭打者本塁打があったけどその1点だけ。先発両者好投
大谷3打数1安打1本塁打

7月10日⇒3-2でMILの勝ち
先発グラスナウとキンタナ両者好投。8回までLADリードしてたけど8回にイエイツが捕まって同点。9回にスコットがサヨナラヒットを打たれて負け。勝てる試合だった。この試合は取らないと。大谷3打数0安打。

7月19日⇒2-0でMILの勝ち
先発プリースターとグラスナウ両者好投。大谷4打数0安打。打線が沈黙、プリースター快投。

7月20日⇒8-7でMILの勝ち
先発ペラルタとシーアンが4失点。接戦だったけど6、7、8回にLADのブルペンが1点ずつ取られて追いつけず。終盤の6回以降に毎回失点するようなブルペンでは話にならない。信頼できる投手が1人でもいればこの試合は勝てていた。
大谷5打数2安打1本塁打、1タイムリー

7月21日⇒6-5でMILの勝ち
先発キンタナが6回4失点。カーショウが3失点。5回まではLADが4-3とリード。6回にブルペンが火だるまで3点取られて負けたけどこの試合もひとり信頼できる投手がいれば勝てていた。大谷3打数1安打1本塁打。


大谷選手は6試合で22打数6安打3本塁打6打点。


3試合は勝てる試合だった。LADのブルペンが弱いのとロバの病気が出てあたふた負け。もっとちゃんと指揮を取れればと思ったが信頼できるブルペンがいないので仕方ないっちゃ仕方ない。誰が指揮してもこの6試合は難しい。でもその時と今は違う。

 

先発
ワンディ・ペラルタ(右)
クイン・プリースター(右)
ジェイコブ・ミジオロウスキー(右)
ホセ・キンタナ(左)


ペラルタ、プリースター、ミジオロウスキーの3人は強力。然しながらいずれも右投手。付け入るスキは大いにある。その点ではフィリーズとの戦いよりましかって思うけど、反面攻撃面に関してはフィリーズよりも厄介。打線は一発だけじゃなく、連打でも点が取れるし、なんなら足でかき回して得点も奪えるしメジャー屈指の細かい野球をやってくるのでスター不在でも怖い打線。去年までならセカンドのブライス・チュラングとレフトのジャクソン・チョリオはプラトーン戦略だった。右が先発ならチュラングが1番を打ち、チョリオが9番を打つ。左が先発の時はこれが逆になる。まだまだプラトーンという扱いだったけど、この二人が成長し今では打線の中核を担う。


1番セカンド ブライス・チュラング
2番レフト ジャクソン・チョリオ
3番キャッチャー ウィリアム・コントレラス
4番センター クリスチャン・イエリッチ
5番DH アイザック・コリンズ
6番ライト サル・フリリック
7番ファースト アンドルー・ボーン
8番サード ケーレブ・ダービン
9番ショート ジョセフ・オルティス


1、2番は俊足好打。3番は強打のキャッチャー。
4番のイエリッチだけがスタープレイヤーだけど、2018年、2019年。2年連続首位打者であり、打点もホームランも三冠王争いをしたほどの打者。2019年はレンドーンとベリンジャーとMVP争いだった。結果はベリンジャーがMVP。フリリックは今年打率.288を記録して一時は首位打者かとも思った。

ファーストとキャッチャー以外は皆走力があり盗塁を盛んに試みる。下位打線を塁に出すと盗塁しチャンスを拡大させるので、上位下位ともに厄介で尚且つバントもやってくるからドジャースとは全く異なる打線を組んでいる。


正直言ってドジャースが1番苦手なタイプの戦力と思う。


スモール・ベースボールでありながらどこからでも点を取れるし一発もある打線。今回はドジャースタジアムとアメリカンファミリーだからどっちでやってもホームラン・パーク・ファクターは甘い。本塁打の出易い球場で尚且つスモール・ベースボールを仕掛けてくるからまともに戦えばミルウォーキー・ブルワーズの4勝0敗と思う。レギュラー・シーズンでは6勝0敗だし。

 

ワールド・シリーズ優勝候補の本命のミルウォーキー・ブリュワーズとの戦いが始まります。

 

7月に6連敗した時はドジャースのチーム状況は最悪だった。脆弱なブルペンとマンシーの不在。

グラスナウ×2回
カーショウ×2回
山本1回
シーアン1回が先発


ところがこれに大谷とスネルが加わると先発陣容はがらりと変わる。そして何よりも我らがロウキがいる。脆弱なブルペンにくさびを打ってロウキが締める最高だ。


ある程度は戦える戦力になりました。王者ミルウォーキーにどれだけ迫れるかは分かりませんが、明日からはいよいよリーグ・チャンピオンシップ・シリーズが始まります。1番高い山を目指す事になるでしょう。だけどこの山を昇ったらゴールは見えてきます。正直言ってアメリカン・リーグはナショナル・リーグよりも戦いやすいはず。


サンチェス、ルサルド、スアレスに苦しめられた大谷さん可哀想。外角のスライダーは打てないことが前提だけどこれを何とかするのは無理。初球と2球目のインコースを見送れれば活路があったけど、今の大谷選手の力では其れを期待するのは無理だった。でも右投手主体のMIL相手ならば彼の才能が開花することも大いにあるでしょう。彼のバットに期待しながら7試合が観れると良いなあ。

 

内心は0勝4敗なんですけどね。


勝つことがあるのでしょうか?

 

シアトルかミルウォーキーのメジャー初制覇なるか?其れをLADが阻むことができるのか?LAD対MILは金満球団に物申す球団の意地。お金をかければ強いチームを作れるってもんじゃないことはメッツとパドレスが証明している。メジャーで最もお金をかけずに強いチームを作ったのがミルウォーキー・ブリュワーズであります。日本で言えば広島が地道に強くなったのと似てる。LADはこの山を昇れば多分栄光の頂きに辿り着けると思う。このリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは見逃せない。

コメント

  1. 大谷好きより:

    いやあー。楽しみですね。
    兄さんの予想いい意味で外れてくれることを願います。
    シーズンの6戦ぼんやり思い出しましたがほんま酷かったですね。ブルペン最悪になり始めたのこの頃からじゃないかな。
    それはそうとスミスは盗塁阻止とかうまくやれるんですかね?そこ気になります。
    それと今日沖6を打ってきたのですが非等価で300回転20.86kありました。しかしptool上で期待値計算したところ970円しかなくてびっくり。他のサイトだと2500円ってとこもあるのですが沖6ボーダー激辛なんですかね?

    2025年10月13日 PM 10:36
  2. ゴーニィ より:

    沖6のことはしばらくすると出て参ります。

    多分君は大きな勘違いしてるので見当違いも甚だしい。もう少しまたれい。20.86/Kなんてゴミ台ですよ。

    LAD対MILは意図的に

    わざと

    0勝4敗って書いただけで本音と建て前があります。ただ考える野球をしてるのはMILだけだし、イチローさんが言ってたことは事実。だけど僕が思うには、今のMILは1970年代のシンシナティ・レッズと似ている。NarrowBaseballができる唯一のチーム。MLB30球団の中では最も強いチームだと思います。何試合観れるか分かりませんが、MLIの底力を見て欲しいです。LADとは比べ物にならないくらい「穴」が小さい。凄いです。

    2025年10月14日 PM 8:26

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